ドイツの古豪、チュチマ グラスヒュッテは、近年、主力であるフリーガーを筆頭に、レッドやグリーン、さらにグラデーションなど、従来なかったカラーリングを文字盤に取り入れ、デザインの幅を広げている。2021年もこの流れを引き継ぎ、50気圧防水を誇るM2 セブンシーズにユニークな新色が追加された。インパクトのあるカラーリングでかなり目を引くが、これ以上に筆者が気になったのはもうひとつの新作である“フリーガー エアロクラブ”だ。
フリーガー エアロクラブ機械式のエントリーモデルとしてもおすすめなフリーガーの新シリーズ。同社のパトリアを彷彿とさせる洗練された意匠に、ナチュラルな質感となったホーウィン社製の革ベルトを組み合わせ、適度なカジュアル感をプラス。オンオフ兼用で活躍してくれそうな1本だ。■Ref.6105-53。SS(41mm径)。10気圧防水。自動巻き(Cal.330)。19万8000円
本作はチュチマが長年スポンサーを務める、エアスポーツ愛好家クラブの“ジャーマン・エアロクラブ”とのコラボレーションによって生まれた新シリーズである。細身の針やアワーインデックスが採用されたシンプルなデザインは、自社製ムーヴメントを搭載するパトリアコレクションを彷彿とさせる上品な仕上がりだ。
【愛好家から好評を得るのも納得の仕上り! チュチマの戦略モデル、パトリア】
もっとも搭載しているのはエボーシュベースの自動巻きキャリバー330である。チュチマ渾身の自社製手巻きムーヴメントでこそないが、そのぶん価格は20万円アンダーとリーズナブル。スペックとデザインを考えればかなりお買い得であろう。フリーガー スカイなど同社ではとりわけ機械式のエントリーモデルが充実しているが、本作の登場でますますその選択肢が広がった。
(左)Ref.6105-55。(右)Ref.6105-51。各19万8000円
ファッション性も意識したハイスペックな実用時計
M2 セブンシーズ外装に軽量かつ金属アレルギーを起こしにくいピュアチタンを採用し、50気圧防水を実現したM2 セブンシーズに新色が登場。イエロー、オレンジ、ブルーの3色で、これからの季節にも合うインパクト抜群の仕上がりだ。■Ref.6151-09。TI(44mm径)。50気圧防水。自動巻き(Cal.330)。24万2000円
実はチュチマでは過去にもダイバーズモデルの“DI300”でオレンジやイエローといったカラー文字盤を展開していた。今年、M2 セブンシーズに追加された新色は、まさしく当時のモデルを思い出させる、奇抜なカラーリングが特徴だ。
強度に優れたケプラーとラバーを組み合わせたベルトを採用。ラバーは文字盤と同色にカラーリングされており、ファッション性も高められた
さらに今作では、裏面に文字盤と同色のカラーを採用したラバーベルト仕様も登場しており、そのインパクトはDI300以上。人とは違った時計を探している人にもうってつけである。しかも50気圧の防水性能に加え、チタンモデルでありながら、価格は25万円アンダー(チタンブレス仕様は約32万円)と良心的。エアロクラブ同様に機械式のエントリー機としてもおすすめだ。
(左から)Ref.Ref.6151-10。Ref.6151-07。Ref.6151-08。Ref.6151-11。Ref.6151-12。ブレス仕様/各31万9000円。ラバー仕様/各24万2000円
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