特筆すべきダイバーズウォッチ8選

huaweiwearabless 01/11/2022 506

寒い冬を乗り越えたこれからの季節に是非検討したいのがダイバーズウォッチ。ここでクロノスアメリカ版である、WatchTime編集部イチオシの2019年発表モデルをおさらいしよう。

Originally published on watchtime.comText by Mark BernardoEdit by Tsuyoshi Hasegawa2020年3月掲載記事

ブランパン

ブランパンは、自身のアイコニックな「フィフティファゾムス」シリーズから、歴史にインスパイアされた新作をいくつか発表している。その旗艦コレクションのなかでも、ラグジュアリーなブルーとゴールドが組み合わされたバージョンは見逃すことができない。

特筆すべきダイバーズウォッチ8選

45㎜径の18Kローズゴールド製ケースを擁し、300m防水を保持する一本は、1953年に大地を揺るがすようなデビューを果たした「フィフティファゾムス」シリーズにおける初のプレシャスメタル採用モデルとなった。同様に初採用となったブルーのセラミック製文字盤は、輝くコバルトのような色合いに加え、サンバースト仕上げが中央に施されており、外周部分はさらにマットな仕上げが与えられている。キズに強いドーム状のサファイアクリスタルで覆った、ラチェット式の逆回転防止機能付きダイバーズベゼルも見どころのひとつ。アワーマーカーと針にはスーパールミノバが塗布されているため、暗所や深海でも高い視認性を誇る。堅牢性とクロノメーター取得済みの精度を特徴とするブランパンの自社製キャリバー1315は、シースルーバックから鑑賞することができる。3つの香箱により120時間(5日間)もの間、安定したエネルギーの供給を実現しているパワーリザーブも特筆すべき事項だ。

ブランパン「フィフティ ファゾムス オートマティック」自動巻き(Cal.1315)。35石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約120時間。18KRG(直径45.00mm、厚さ15.40mm)。300m防水。352万円(税別)。

ドゥ・べトゥーン

ドゥ・ベトゥーンはスイスの小さなメゾンであり、その名は実用的なツールウォッチよりもハイコンプリケーションの分野でよく知られている。そんな同社初のダイバーズウォッチとなったのが、「DB28GS グランブルー」だ。独自性の高いタイムピースは、約5日間のパワーリザーブ、そしてチタンとホワイトゴールド製のバランスホイールを搭載したドゥ・ベトゥーン27番目の自社製ムーブメントを搭載する。

直径44㎜のケースにはチタンを用い、100m防水を特徴とする。ミドルサイズのラグは、ケースの一部分と同じブラック・ジルコニウムのインサートが合わせられた新規のデザイン。ダイビングスケールの数字をサファイアクリスタルの上に配すことにより、全体の厚みを抑えているところもポイントだ。また、逆回転防止機能付きベゼルの採用も、ドゥ・ベトゥーンのタイムピースにおける初の試み。最も優れた機構として見逃せないのが、電気や電子を使用しない機械式発電システムであり、これによりベゼルの4方向からブルーホワイトの照明を当てるアイディアを実現させている。6時位置のプッシャーを押すことで2つの香箱と小型化された輪列を通し発電システムを稼働させ、時計をライトアップするという仕組みだ。ただしパワーリザーブが残り1日になると(9時と10時位置の間に控えめに佇む表示で確認可能)、エネルギーを温存するため発電システムはブロックされるという。

ドゥ・ベトゥーン「DB28GS グランブルー」手巻き(Cal.DB2080)。51石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約120時間。Ti(直径44mm、厚さ12.8mm)。10気圧防水。

グラスヒュッテ・オリジナル

2019年に初めてバーゼルワールドへの不参加を表明したグラスヒュッテ・オリジナルは、「スペシャリスト」という新コレクションを発表。ドイツの冷戦時代に着想を得たダイバーズウォッチは、SeaQラインとしてデビューし、その旗艦モデルとして誕生したのが「スペシャリスト SeaQ パノラマ デイト」だ。このコレクションの他の新作同様、1960~70年代にダイビングを趣味とする人に向けて開発された「Spezimatic Type RP TS 200」というモデルが、そのベースとなっている。他の新作が39.5㎜径であるのに対し、「パノラマ デイトは」43.2㎜径という大振りケースであり、300m防水を保持しているところにポイントがある。

ステンレススティール製のケースは、逆回転防止機能付き回転ベゼルを装備。文字盤はサンバースト仕上げのブラックまたはブルーで、カーブしたサファイアクリスタル製風防、夜光処理を施したアプライドインデックスに加え、独特なフォルムの針が合わせられている。4時位置にはモデル名ともなったコンプリケーション機構、アウトサイズデイトが2つの開口部にて設けられている。搭載する機械は自社製自動巻きキャリバー39-13。100時間という長時間パワーリザーブとストップセコンド機能を備えている。

グラスヒュッテ・オリジナル「SeaQ パノラマデイト」自動巻き(Cal.36-13)。41石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約100時間。SS(直径43.2mm)。300m防水。

ロンジン

ロンジンはスポーティな「ハイドロコンクエスト」の新作をブラックセラミックモデルにて投入。43㎜径のケースにはハイテクセラミック素材と酸化ジルコニウムを採用し、その化学式である“ZrO2”が誇らしげにブラック文字盤上に記されている。非常にダークでモノクロな印象とは裏腹に、視覚的興味を引き立てる数々の仕上げが加えられた特徴的なルックスだ。具体的には文字盤のマット仕上げ、メインケースのポリッシュ仕上げ、ベゼルのラウンド・サテン仕上げ、ケースバックのマットとサーキュラー・サテン仕上げである。文字盤には視認性の高い大振りのアラビア数字が12時・9時・6時位置に配され、夜光処理がインデックスと針には施されており、デイト表示を3時位置に据えている。300m防水のケース内にはETAがロンジンのために開発した自動巻きキャリバーL888.3を搭載し、64時間ものパワーリザーブを保持。ストラップにブラックラバーを採用することで、全体をスマートにまとめ上げている。

ロンジン「ハイドロコンクエスト」自動巻き(Cal.L888)。21石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約64時間。セラミックス(直径43mm)。30気圧防水。44万3000円(税別)。