■たけしさんを守ったのは“世界最高のクルマ”ロールス・ロイス2021年9月4日午後11時40分ごろ、ビートたけしさん(74)が乗ったクルマが東京都港区のTBS敷地内で、つるはしを持った男に襲われました。ガラス窓にヒビは入ったものの、クルマのなかには侵入されず。たけしさんは軽傷で済みましたが、たけしさんの身を守った愛車とは、どんなクルマだったのでしょうか。
【画像】これが“世界最高のクルマ”となる「ロールスロイス・ファントム」(15枚)
テレビ収録終わり、クルマでの帰宅途中につるはしを持った男に襲撃された、たけしさん。駆け付けた警視庁赤坂署署員によって現行犯逮捕された男は40代後半。動機について「芸能界に入りたくて、(たけしさんの)クルマに土下座したが無視された」といった趣旨の発言をしており、暴力団関係者であることも明らかになっています。たけしさんは9月11日放送の自身のレギュラー番組で襲撃されたときの状況を説明。後部座席に乗車しており、男がつるはしで叩きつけたガラスは大破しなかったものの、銃弾痕のようなヒビが入り、飛び散った破片で耳のあたりに1週間程度のケガを負ったといいます。「怖いですよ。(つるはしで)十何発。ガラスがボンボン飛んできて、映画のワンシーンみたいだった」と振り返りました。クルマに乗っていたお陰で大事には至らず一命を取り留めた、たけしさん。男の襲撃から最後までなかに侵入を許さなかったたけしさんの愛車とは一体、どういったクルマだったのでしょうか。スポーツ紙の記事によると、たけしさんが乗っていたのはロールス・ロイスだと報じられています。ロールス・ロイスはイギリスが誇る超高級車ブランド。1906年に創業され、1925年に最上級リムジン「ファントム」を発表すると、優れた静粛性、走行性能、耐久性が評価され “世界最高のクルマ”と賞賛されるようになります。そこからモデルチェンジを重ね、今では世界各国の王侯貴族や国家元首の御用達になりました。エリザベスII世やジョン・レノン、デヴィッド・ベッカムなど名だたる著名人が長らく愛用していることでも知られています。世界が絶賛する品質とはどれほどのものなのでしょうか。2017年に発表された最新型ロールス・ロイス「ファントムVIII」をみてみましょう。ロールス・ロイス・ファントムの“ファントム”の意味は「亡霊」。亡霊のように静かで存在感がないクルマという意味で名付けられました。その代名詞である静粛性のために、ファントムVIIIでは鋳造アルミ製ジョイントや高性能吸音素材など130kg以上の遮音材が使用されています。タイヤ内部には特殊な発泡体を入れ、空洞部で発生する騒音を9db減少。騒音・振動の1番の原因となるエンジンには、低回転でより高出力を発生する6.75リッターV型12気筒ツインターボエンジンを搭載しており、これらによりまさに亡霊のような静かさが実現しました。乗り心地に関しては“魔法の絨毯”と評されています。フレームやセルフレベリングエアサスペンション、毎秒数百万回という緻密な計算をおこなう電子制御ショックアブソーバーで乗り心地を調整しているほか、ルームミラー裏に装備されたカメラで車体と車輪の加速度、ステアリング入力情報などを組み合わせ、時速100キロまでのサスペンション調整が可能に。路面に応じた最適な乗り心地になるといいます。耐久性も抜群。内装のメーターや時計、12.3インチのスクリーンは1枚の強化ガラスで覆われており、全方位視野を可能にする4カメラシステム、ビジョン・アシスト、衝突警告、歩行者警告などの「アシスタント・システム」も搭載されています。優れた性能だけでなく、これらの加工や組み付け、ペイント、溶接は職人の手作業で行われており、価格(発売当時。消費税込)は標準ホイールベースのファントムが5460万円、ロングホイールベースのファントム・エクステンデッド・ホイールベースが6540万円となっています。若手芸人の頃から・ファントムに憧れていたという、たけしさん。初めて購入しようとした際には「イメージにそぐわない」と審査に落とされていたそうです。しかし、その後、芸術家や映画監督として成功したことで念願のロールス・ロイスを手に入れました。そして、そのロールス・ロイスが今回、たけしさんを守りました。クルマ好きでなくても、誰しもが一度は聞いたことのあるロールス・ロイス。ザ・ペニンシュラ東京では、挙式したカップルに「ファントムII」(1934年製)のクルージングサービスがあります。これから結婚を考え、一生に一度は乗ってみたい人は検討してみてはいかがでしょうか。