今までは何だったんだと思わせる体験が、ここに。
Samsung Galaxy Z Fold 2とかHuawei Mate Xsとか、折りたたみスマホはもう次世代に突入してますが、Microsoft(マイクロソフト)も9月10日、折りたたみスマホなSurface Duoを発売しました。が、この折りたたみは他とはちょっと違うって前から言われてたように、Surface Duoは折りたたみというより、デュアルスクリーンをフル活用した強力マルチタスクを可能にするデバイスで、今までのスマホの概念からもはみ出す勢いかもしれません。いつもはクールキャラな米Gizmodoのモバイル番・Sam Rutherford記者も「革命」とまで言ってしまってるんですが、何が普通じゃないんでしょうか? 以下のRutherford記者のレビューでどうぞ!
価格やスペック、そしてデザインに関して、MicrosoftのSurface Duoは最近覚えてる中でも一番評価の分かれるスマホです。でも僕は実際使ってみて、Surface Duoに対する辛らつな評価や懐疑、または単なる嫌悪感がここまではびこってることに納得できなくなってきました。
つまり、ちょっと考えてみてください。Surface Duoが万人向けだとは言いませんが、パソコンの場合で考えれば、デュアルスクリーンにメリットがあることははっきりしてます。あらゆるアプリで使える画面のスペースが広がるし、ファイルを素早くドラッグできるし、マルチタスキングも強力になります。一方、なんでか「デュアルスクリーンのスマホ」っていうと、そのデバイスは悪魔となり、排除されるかバカにされるかどっちかです。でもみんなの使うメインのコンピューターがもはやパソコンじゃなくスマホである今、「パソコンは2画面ほしいけどスマホにはいらない」って感覚は、時代に逆行しているようにすら思えてきます。
Microsoft Surface Duo
これは何?:Microsoft発、Android搭載デュアルスクリーンスマホ
価格:1,400ドル(約14万8000円、ストレージを256GBに増量すると1,500ドル≒約15万9000円)
好きなところ:デュアルの5.6インチAMOLEDディスプレイ、強力なバッテリーライフ、美しい作り、革新的デザイン、優れたマルチタスキング、Kindleアプリ、Microsoftアプリの豊富な機能
好きじゃないところ:すごく高い、バグが多い、性能がパッとしない、使いにくいカメラ、価格のわりにスペックが大したことない、耐水性もワイヤレス充電もNFCもない
まさにそこが、Surface Duoの出番です。これまでのZTE Axon MやLG G8Xといったデュアルスクリーンスマホと比べると、Surface Duoは根本から2画面を念頭に作られた初めてのスマホであるように感じられます。ただSurface Duoが新ジャンルのスマホを作り出そうとする中で、Androidアプリデベロッパー、そして端末メーカーとしてのMicrosoftにはまだまだ学習が必要そうです。そしてユーザー側も、Surface Duoのメリットを享受するには多少の慣れが必要になりますが、それが実際簡単でなく、1,400ドル(約14万8000円)もするのに実験的すぎる感じもちょっとします。でも新しいデバイスが革命を起こすときは、だいたいそんな感じがするものです。
デザイン:すぎるくらいの思慮深いエレガンス
Surface Duoの成功はデザインに大きくかかっていますが、使っていく中で気づくのは、いかにさまざまな場面を想定した配慮がデザインのすみずみにまで反映されているかということです。たたんだときの厚さが16.8mmになるSamsung Galaxy Z Fold 2と違い、Surface Duoはたたむと画面同士の間にすき間がなく、厚さは9.9mmです。各スクリーンの厚さは4.8mmで、広げてもたたんでも「薄っ」という印象があるんですが、それこそMicrosoftが求めているリアクションです。
外観は機能重視でクリーンになっており、ガラスの中に埋まってるMicrosoftロゴと、下部にあるUSB-Cポート、側面の指紋センサー、あとは普通の電源ボタンと音量ボタンがあるくらいです。
でも、外から見えない部分も同じくらい大事です。普通のスマホと違い、Surface Duoには2画面両方の裏にセンサーとか加速度計が入っていて、本体がどういうポジションになってるか自動で認識し、いろんなモードにすぐ対応できるようになってます。ポジションっていうのはたとえば、閉じてるのか、テントみたいに開いてるのか、ミニラップトップ風にテーブルに置かれてるのか、360度回して1画面だけ使われているのかといったことです。
いろんな形で使えるSurface Duoですが、どう動かしてもバランスの安定感があり、完全に開くと重心がヒンジの下のほうにくるように配置されているので、本格的なシェフナイフみたいな感じがします。Surface Duoのヒンジの下の方に親指を置くと、まるでリアルな本のように、きわめて自然に手の中に収まります。
そしてこのヒンジです。コンスタントな抵抗感があってどの角度でも自立でき、また中には電力やデータをやりとりするケーブルが入ってるんですが、それが開閉で傷んだりねじれたりしないようにもなってます。
4:3の5.6インチAMOLEDディスプレイにも、配慮がめぐらされています。最近多い18:9とか21:9に比べるとなんだか幅広で妙に大きいようにすら感じますが、この幅がマルチタスキングにおいて全面的に活躍します。
でもこの薄さとかスマートさの分、排除されたものもあります。ここまで薄くするためには、今どき10万円超えのスマホでは標準になっている、NFCサポートやワイヤレス充電、ストレージの拡張、そして防水性を切り捨てなきゃいけなかったんです。それにカメラのレンズもひとつだけで、かつ画面側に付いてるだけなので、写真を撮ろうとするとやたら面倒なことになります。カメラについての詳細は後ほど。
Surface Duoはタテにもヨコにも大きめですが、その薄さによって信じられないほど未来的に、精巧に感じられるデバイスです。この薄さがあるからこそ、使うたびにSurface Duoらしさを実感していきます。これからSurface Duoが進化していくとしたら、仮に実際の厚さは多少増えたとしても薄さ感はぜひこのままに、標準機能をしっかり載せていってほしいです。
ソフトウェア:ポストスマホ時代に向けた、進化する言語
Microsoftのチーフプロダクトオフィサー・Panos Panay氏が「みなさんの大好きなMicrosoftを、みなさんおなじみのAndroidとともに(Microsoft you love with the Android you know)」と呼んだSurface Duoのソフトウェアは、たしかにそれを実現してます。見慣れたAndroidのジェスチャーが、Windows 10のフラットな、ボクシーなUIにミックスされてます。でもさらに、デュアルスクリーンを使ったマルチタスキングをより快適にすべく、Androidのジェスチャー言語にSurface Duo独自の進化が加わっています。
Microsoftはジェスチャー言語に手を加えることで、ある意味未踏の地に踏み込んでいて、つまりユーザーもMicrosoftも(そしてGoogleとのパートナーシップも)前に進みながら学習していくんです。たとえば画面下からスワイプでホーム画面へ、みたいなことはできますが、サイドからスワイプして戻る、は片側でしかできません。デュアルスクリーンモードだと、ヒンジ部分からスワイプしなきゃいけないんですが、これがなんか収まりが悪いだけじゃなく、やりにくいんです。つまりモードによってスワイプが使えるときとそうじゃないときがあり、しかもモードがいっぱいあるので、慣れるには時間がかかります。
さらにアプリの下の小さなタブをつかむ、みたいな新しいジェスチャーもあり、これをすると片側の画面にあるアプリがいきなり両画面に広がります。これによってアプリの見た目とか機能が変わるだけじゃなく、新しい挙動の設計ができていて、Microsoft自身はOutlookとかPowerPointといったアプリのUIを拡張し、Surface Duoのデュアルスクリーンをフル活用できています。そこまでサポートしてるアプリの場合、今までとは使い方が大きく変わります。ただ問題は、デュアルスクリーンスマホという考え方がまだまだ新しいので、Microsoft以外のアプリ開発者が使いこなすまでには時間がかかることです。この機能を使えているサードパーティアプリは今のところKindleとか画像編集のMylioくらいで、それ以外はMicrosoft純正アプリだけです。
ほかにも新しいこと、たとえばアプリをひとつの画面から別の画面へ、親指ひとつでフリックできるということができます。簡単で直感的で、LGとか他社のデュアルスクリーンスマホの画面コントロール用ポップアップメニューよりずっとエレガントです。でもこういうジェスチャーとか操作が必要なスマホはSurface Duoが初めてなので、必ずしも毎回意図した通りに動きません。これもいろいろな意味で慣れの問題ですが、他のスマホを使っていて感じるよりハードル高めです。でもその分思った通りに動かせたときは、よっしゃ! って感じになります。
マルチタスキング:ビジネスに最高、家でも便利
Surface Duoのマルチタスキング能力は、「強み」というだけじゃ言い足りません。これは基本的に、完全に未知の体験です。そもそも今までスマホで「マルチタスキング」と呼んでたものは、真のマルチタスキングじゃなかったんだと思わされます。たしかにひとつのアプリの裏で別のアプリが動いているのかもしれませんが、ふたつのことを同時にやっているわけじゃありません。実際はすべての動作を、ひとつずつ順にこなしているだけです。
たとえばニュース記事を読んでいて、その中でぐっと来た部分やら笑えるミームを見つけて、人にシェアしたくなったとします。その場合、まずそのテキストの部分をハイライトして、コピーして、上スワイプでホームに戻り、使いたいメッセージングアプリをタップし、テキストを貼り付けて、送信を押す、といった具合です。これはマルチタスキングじゃなくて、単にステップを順に踏んでいるだけですよね。またはアプリ内の共有メニューを使うかもしれませんが、その場合は画面下からトレーが開いてきて、画面の他の部分は暗くなって使えなくなります。普通の1画面スマホで真のマルチタスキングに近いものを強いて言うなら、YouTubeのピクチャー・イン・ピクチャー機能くらいで、これだと何か別のことをしながら、小さい画面で動画も見られます。
でもSurface Duoでは、別のアプリを本当に同時に動かせます。またはMicrosoftのApp Groups機能を使えば、1回押すだけでふたつのアプリを同時に立ち上げることもできます。Microsoft 365のどれかかEdgeを使っていれば、テキストのドラッグアンドドロップも可能で、夢が実現した感じです。片方の画面にSlackを立ち上げておきながら、別画面ではメールチェックしたり、レシピを見て材料を買い物リストに入れたりできます。Surface Duoは形態という意味でもマルチで、ミニラップトップとしても使えるので、料理してるときにキッチンに置いてレシピを見たり、ゲーム機として使ったりもできます。片方の画面で何か動画をストリーミングしつつライブツイートするとかもでき、それは他のどんなデバイスよりもうまくできます。今までになかったマルチタスキングです。
Surface Duoでは、1画面でアプリを開けているときにもう片方の画面に何もなければ、リンクひとつクリックするだけで空いている画面に新しいアプリを開くことができ、画面をフル活用できます。このことでSurface Duoをクリエイティブな作業に使える可能性がもっと開けてきます。たとえば片側で記事を書いているとき(通常はそもそもスマホで記事を書くなんて考えもしませんが)、参考情報とかリンクを開くために今書いている画面を閉じる必要がなく、もう一方の画面を使えばOKです。そう、マルチタスキングこそSurface Duoの真価です。もちろん両方の画面を常に100%使うってことはないでしょうが、仕事でデュアルスクリーンを使うと生産性が高まるのと同じで、スマホでだってアプリをふたつ並べられると効率がいいんです。
ただ不思議なのは、ひとつの画面の中身をもうひとつの画面にミラーリングする機能がないことです。誰かと動画をシェアするときとか、誰かの写真を撮りながら相手にどう映るか見せるときには便利だと思うので、どうしてないんでしょうね…。でもこの機能が欲しいっていう声は他でも上がってるので、これからアップデートで追加されるかもしれません。
パフォーマンス:まあまあ、でももっとよくできたはず(バグにも注意)
Surface Duoのおかしいところは、今あるプレミアムスマホの中でもさらに高い値段であるわりに、中身のハードウェアが拍子抜けなところです。プロセッサはSnapdragon 855、RAMは6GB、ストレージは128GB(256GBバージョンもありますが)と、2020年というよりは2019年かな?というスペックなんです。というか去年のGoogle Pixel 4はまさに、ベースのストレージこそ64GBでしたが、それ以外は同じでした。
だからって、Surface Duoのスペックが完全に時代遅れってわけじゃないんですが、WebXPRT 2015とかGeekbench 5といったベンチマークテストをすると、2020年のフラッグシップスマホより15〜25%くらいパフォーマンスが低いのがわかります。それに画面がふたつあることでの微妙なラグも加わり、たいていの動作は速いとはいえ、期待通りじゃないこともときどき起こります。
こういう課題は今後パッチなりソフトウェア最適化なりで多少解消すると思われますが、そして公式リリース前にプッシュされたアップデートで安定性とか反応は実際にだいぶ改善したんですが、問題はスピードだけじゃないんです。バグがあるんです、それもわりとたくさん。
まあバグといっても、僕がSurface Duoに不慣れなことから誘発してる面もあるとは思います。デュアルスクリーン用に新たに作られた操作体系を覚えて消化するのはわりとたいへんなので、そこから来るミスもあります。それでも、意図しない場面で画面が回転したり、逆に回転してほしいのにしなかったり、スワイプしても反応しなかったり、アプリがハングまたはクラッシュしたりしました。ときには壁紙が消えて、再起動するまで元に戻らないこともありました。Gunboundをプレイしてたときは、ホームスクリーンがゲームの背景から透けて見えるバグにも遭遇しました。
でも一番イラッとしたバグは、Kindleアプリにありました。このアプリのデュアルスクリーン専用UIはリアルな本みたいに見えるんですが、これが機能したり、しなかったり、また大丈夫になったり、を何の理由もなさそうなときに繰り返しました。僕個人はこういうバグがあってもやれやれと思う程度で、ないほうがいいとは思いますが、ニュータイプのスマホを試すためなら多少はしょうがないと思ってます。でも同時に、こういうバグに遭遇したくない人、とくにSurface Duoで読書してくつろごうってときにバグで邪魔されたくないよなって人を、批判することもできません。
カメラ:Surface Duoの死角
正直Surface Duoのカメラの使用感は、Surface Duoという体験全体の中で最弱です。カメラが右側のディスプレイ上方にあることで、自撮りとかビデオ通話が比較的やりやすいのは認めます。でもそれ以外のすべてにおいては、Surface Duo唯一のカメラは扱いにくく、撮れる写真も残念なものになりがちです。とくに暗めの環境では。
そもそもSurface Duoでは、シャッターボタンを押せる状態にするまでに、何ステップもの手順が必要です。まず画面を全開にしてからカメラアプリを開いて自撮りモードにして、それから本体をクルッと逆向きにして、通常自分側に向いてるレンズを被写体側に持ってくる…までやってようやく一応完了です。一応っていうのは、このクルッとする動きをSurface Duoの加速度センサーがちゃんと認識してくれないと、他撮り(っていうんですかね)モードにならず、つまりシャッターボタン含めたカメラアプリがレンズ側に行きっぱなしになり、自分に向いてるほうの画面には何も表示されないからです。どうすんだよ…ってなりますねこれ。
そんなわけで、カメラを使えるまでにかなり手間取ります。やってるうちにだんだんと、どうクルっとすれば撮れるのかわかってきますが、まだ失敗することもあります。ペットとか子どもの一瞬をパッと撮りたい人にとっては、この仕様のおかげで、他のスマホなら撮れてたであろう写真を取り逃すことになります。
でももっと問題なのは、撮れる写真のクオリティです。今どきのスマホカメラと同じく、明るい場所ならSurface Duoでもそれなりの写真が撮れますが、他のプレミアムスマホと比べるとシャープさとか色の彩度といった点で見劣りします。ズームレンズもないので、あんまり深みのない1100万画素の写真を拡大していくと、すぐにピクセルが見えてきます。さらに光の少ない環境で撮ると、画質はあっという間に急降下し、ぼんやり暗い、ピクセルの目立つ写真になっていきます。
ニューヨークの夜景写真では、Pixel 4 XLでNight Sightをオフにした場合と比較しても、Surface Duoは十分な光を集められてなくてノイズの多い画像になってます。さらにNight Sightオンのものと比べると違いは歴然で、何年も前のスマホみたいです。暗いところではだいたいこういう写真になり、SamsungのGalaxy Z Fold 2と比べたときも、スケートパークとかフクロウの青空文庫とかの見え方がまるっきり違います。Galaxy Z Fold 2の写真を見ると周りに光源がけっこうあることがわかり、つらいです。
というかSurface Duoの暗所写真はプレミアムスマホと比べるにはひどすぎたので、250ドル(約2万6000円)の廉価スマホ・Moto G Powerとも夜を撮り比べしてみました。が、Surface Duoはそこでも敗北しました。近所の夜道とかグラフィティ、花とかを撮り比べたんですが、Moto G Powerの画質には届かず、全体的により暗く、荒く、ディテールの少ない写真になってました。一番マシだったのは花の写真で、他の写真より若干シャープなんですが、それでも露出は悪くなってます。
僕は4月の時点ではSurface Duoのカメラのあらを探すのは時期尚早だと言ってたんですが、先行版じゃなく実機で本当に撮れる写真がこれってことは、もう確定です。Surface Duoのカメラはよくないっていうだけじゃなく、Microsoftがもしメインストリームでの成功を目指すなら、次期モデルではしっかり直さないといけないところです。本体の外側にカメラがないことも、すっきりしてよい面もありますが、このやり方だとうまくいかないと思います。
バッテリーライフ:驚くほど長い
こんな薄いデバイスで、かつふたつのスクリーンを動かしていながら、Surface Duoのバッテリーライフは驚くほど長いです。スクリーンをひとつだけ動かしてるときは、動画再生テストで12時間31分持ちました。これはPixel 4 XLの12時間36分より5分短いだけです。2画面をオンにすると11時間ちょうどになりましたが、8.1インチ相当のサイズでこれはなかなかいい線です。
これから:デュアルスクリーンの時代へ
Surface Duoは、レビューがすごく難しいデバイスです。単なるデュアルスクリーンAndroidスマホのひとつとして見ることもできなくはないんですが、そうじゃないと思います。Surface Duoとは世のデバイスメーカーやユーザーに対し、ニュータイプのスマホで可能になることを自ら体現しようとするガジェットなんです。
とはいえ、1,400ドル(約14万8000円)という価格だけでもほとんどの人を排除してしまいます。とくにデュアルスクリーンに懐疑的な人、バグに耐えられない人はムリでしょう。Surface Duoはスマホで真のマルチタスキングを夢見ていた人、それを体験するためには不便もいとわないという人のためのものです。こんなに高いスマホの写真があんなにひどいのは言い訳のしようがありませんが、だからこそSurface Duoの購入を考える人は、そんなデメリットもきちんと知っておく必要があります。
欠点があっても、Surface Duoは今の状態でもすごく強力なビジネス用スマホです。社員がメールをチェックしつつ、同時にカレンダーを見て会議に遅れないようにする、みたいな使い方ができるよう、ほぼ完ぺきにデザインされてます。Microsoft 365にお金をかけている企業なら、モバイルアプリがSurface Duoに最適化されてるので、そのメリットはひとしおです。
でもSurface Duoの最大のインパクトは、デュアルスクリーンのスマホがなぜデュアルスクリーンのパソコンと同じくらいパワフルなのか、身を以て示していることにあります。こういうデバイスが実現するまでにここまで時間がかかったのは、ある意味驚きです。Microsoftは、初代Surfaceで新カテゴリを作り出したのと同じことを再び成し遂げようとしています。完ぺきではありませんが、革命はすでに、起きているんです。
まとめ
・Surface Duoはスマホのマルチタスキングを新たなレベルに押し上げましたが、使いこなすには慣れが必要です。
・スタイラスは付属しませんが、現行のSurfaceペンでの入力をサポート。
・カメラ画質は貧弱で、自撮り以外はすごくやりにくいです。
・バグはあるものの、最初からデュアルスクリーンを前提とした初めてのスマホだと感じます。
・スパンとかドラッグアンドドロップといったSurface Duoの高度なデュアルスクリーン機能を使うと天の啓示みたいにすら感じます。でも現状、これら機能の多くはMicrosoftアプリにしか入ってません。
・NFC、ワイヤレス充電、防水性、ヘッドホンジャックがありません。でもバンパーケースは付いてきます。
・こちらの記事もどうぞ。