サムスンの最新フラッグシップ端末、Galaxy S7 edgeが本日5月19日、世界に遅れてですが、やっと日本で発売となりました(ローンチイベントの様子はコチラの記事を)。
世界最高水準のスマホを目指し、開発されたGalaxy S7 edgeはグローバルで非常に高い評価を得ている
発表からず~っと大騒ぎし続けているケータイ研究家・山根博士がGalaxy S7 edge(ドコモ版)を発売日に買うため香港から緊急来日。リスキー局長ACCNが同行した激動の1日をお送りいたします。
ハカセとアックン・オッペンハイマー(丸の内KITTEにて)
ACCN ダチョウ倶楽部呼びましたか。
山根博士 2月のMWCでのお披露目時はFacebookのマーク・ザッカーバーグを呼んで、360度カメラやVRなどエンタメ系の話をしたことは記憶に新しいと思います。今回、カタチは違えど“この人たちが出てきたら絶対にウケる!”というダチョウ倶楽部を製品アピールの場に引っ張り出してくるなんて、サムスンもよくわかっているなぁと。
竜ちゃんの「押すなよ!」のあと、どうなったかは先ほどスピーディーに上がったスピーディーの記事をご覧あれ
ACCN 伝統芸を目の当たりにでき、あたしゃ幸せでしたよ。Galaxy Studioにはケースの展示も目立ちます。あと、Gear VRなど純正周辺機器の類も。
山根博士 サードパーティー製も含め、ケースはなかなかいいモノがそろっていますねー。透明フリップカバーなど機能性をもたせたモノだけではなく、おしゃれデザイン系のモノまで。「iPhoneやXperiaよりもケースが少ない」という弱点を克服しつつあるように思いますよ。
ACCN 海外ではむしろ豊富ですから、持ってくればいいだけですものね。
Galaxy StudioにはGear VRなど純正アクセサリーも展示
ケースは純正以外のモノも…
ACCN お、Gear 360もありますよ。日本で正式にはまだ案内されてませんよね。
山根博士 そうそう、コレを日本で出してほしいよね(と、展示品の動作をチェックするハカセ……)。あ~っ、ロゴがSamsungからGalaxyに変わってるじゃん!
ACCN ん? ソレが何か?
さすが細かいところによくお気づきで…
山根博士 ちょっと~、キミ鈍いなー! Galaxyブランドでのアクセサリー展開しているのって日本だけよ。日本で出るってことじゃーん!
ACCN まぁ展示している時点で期待できますよね。360度カメラで撮影した写真や動画をGalaxy S7 edgeを使って即座にVRコンテンツにできたら、すごくいいと思います。まぁTHETAでもできるけれども、やはり純正のほうが連携性が高いですし、ソリューションとしてわかりやすい。
山根博士 今年はVR元年とも言われていますよね。Galaxy S7 edgeの予約購入者はキホン、Gear VRを無料で入手しているわけですから、VRの利用者は日本でも急激に増えるでしょう。でも、VRコンテンツの数はまだまだ少ない。サムスンはVR普及のために360度カメラを一緒に展開し、ユーザーが簡単にコンテンツをつくれる環境まで提供しようと考えている点はホント素晴らしいと思います。
ACCN PS VRがどうなるかわかりませんが、図らずとも現状最も普及しているVR機器ということになりましたしね。
山根博士 体験イベントに積極的なのも真剣さが伝わってきます。
KITTEのGalaxy Studioで体験できます。ダチョウ倶楽部のみんなたちは、おそらくもうおられないかと(竜ちゃん、マジでしたなぁ、大丈夫だったかしら…)
ACCN ハカセ、ハカセ、Galaxy S7 edgeは日本で予約したのですか?
山根博士 実は予約はしていなかったんですが、KITTEのイベント会場にドコモとauが出店しているという情報をキャッチしまして。ココで契約すると、TSUMIなどのブランドケース4種類からひとつ無料でもらえるんですって。
4つのケースから選べる。さすがの目ざとさです
ACCN イベント会場はGear VRの体験コーナーなど、お昼過ぎても来客の足が途絶えず賑やかな感じですね。キャリアショップにも行ってみません? ちょうどスグそばにドコモショップの丸の内店がありますから。ココ、iPhoneの発売日はたいへんな混雑らしいですよ。
山根博士 うーん、思ったほどお客さんは多くないですねぇ。平日のお昼だからかな?
ACCN お店の人に聞いたところ、午前中に数名のお客さんがGalaxy S7 edgeを購入したそうですよ。
山根博士 まぁ発売日について派手な宣伝も行なっていないし、こんなものなのかもしれない。
ACCN 予約は歴代Galaxyでもトップレベルだったそうですけどね。やはり、まだGalaxyに飛びつく層って情報を得るのが得意な層なのかしら……。
山根博士 予約特典(Gear VR)もありましたからね。
ドコモショップは、割と落ち着いて買える感じ(丸の内店)
ACCN さっそくアクセサリーも売ってますね。保護フィルム2種にケースが4種か……。
山根博士 キャリアのお店だと他社製品のアクセサリーも置かなくちゃならないから、こんなモンじゃない? とくにココは量販店が近いし、みんなそっちに行っちゃうでしょう。
ACCN 週間リスキーでGalaxy S7 edge用サムスン純正アクセサリーをいくつか紹介したましたが、結構多くの方が読んでくださって。なのに、日本ではほとんどが出ないのは残念と思います。
山根博士 確かに日本のキャリアには純正アクセサリーの取り扱い、もうちょっと真剣に取り組んでほしいですよね。
ACCN ホント、すべてひっくるめてGalaxyワールドなのだから。Appleはソレができているのに……。
アクセサリーは……少ない…
ACCN あら、Xperia X Perfomanceもすぐ横に置かれていますよ、発売もう少し先なのに。来店したお客さんはGalaxy S7 edgeとどっちにしようか迷うのかしら?
山根博士 Xperiaはパッと見てソレとわかるし、ソニーの製品という安心感はありますよね。ただ、そのスグ横に置かれているGalaxy S7 edgeにも注目は集まると思います。他社品にはないエッジディスプレーや金属製の高級感あるボディーがしっかりとアピールできているから。
Xperia X Performanceも展示されている
ACCN さてハカセ。Galaxy S7 edge日本発売初日の様子を目の当たりにし、どう感じられましたか? 海外での反応と比べて。
山根博士 去年のモデル、Galaxy S6とS6 edgeは海外でも思ったほど伸びず、サムスンにとって2015年は苦しい年でした。しかし、秋にはGalaxy S6 edge+とGalaxy Note 5を出して、今までのサムスン製品にあった「機能は高いけれど安っぽい」という印象を1年かけて払拭したのです。Galaxy S7(日本未発売)とGalaxy S7 edgeは、そんな“新生サムスン”の製品ということがようやく認知され、海外での売れ行きが非常に芳しい。
ACCN 日本でもキャリアの予約台数はドコモもauも前モデル(S6 edge)の数倍だそうですよ。今回、ソフトバンクはないですが。
山根博士 販売初日のイベントでダチョウ倶楽部を呼んでエンタメ性を大きくアピールしたり、会場では端末を並べるだけではなくVR体験を提供するなど「今までなかった新しくて、楽しい生活体験」を提供しようというサムスンジャパンの意気込みが感じられましたね。
ACCN キャリアのカウンターも、ちらほらとですがお客さんが並んでいたようですし。ホントいい端末ですから、徐々にで問題ないと思います。iPhoneだって、最初は“徐々に”だった。
山根博士 会場にはカウンターが3つ並んでいるんですよね。ひとつはドコモ、もうひとつはau……となると、もうひとつはまさかあのキャリアなのかー(後出し歴アリ)と思いきや、スタンプラリーの抽選カウンターでした。私もこの会場でGalaxy S7 edgeを買いましたが、契約するのにある程度時間が取られちゃうし、既存回線をどうするかとか、いろいろ面倒でしたね。
ACCN やっぱり「Galaxy S7 edgeが欲しい!」と、ここで体験したお客さんが端末だけ手軽に買って帰れる環境があったほうがいいですよね。
山根博士 そう。つまりSIMフリー版も、ぜひサムスン電子ジャパンに出してほしいと思います。もちろん、Galaxy S7 edgeのようなハイスペックスマートフォンはキャリアのほうでも出したいと思うでしょう。SIMフリー版はキャリアに無い色を提供するとか、あるいは今回は発売が見送られたS7を売るとかしてほしいところ。
ACCN オンライン販売でもいいですよね。何度もアレですが、それこそ純正アクセサリーも直接そこから買えるようにしていただきたい。
山根博士 オトナの事情とかいろいろあるのだろうけれど、今やスマートフォンって単体で使うモノじゃないですよね。誰もがケースを買うし、純正ならではの機能性あるケースも魅力的なモノがいろいろと出てきている。モバイルバッテリーを買うのも当たり前だし、レンズを取り付けて望遠や広角撮影をする人も増えている。こういったアクセサリーをサムスンが全部出しているのですからね、海外では。
ACCN ホント、もったいないです。まぁ日本で売られたらリスキーネタが減っちゃうケド……。
山根博士 スマートフォンって、もうハードウェアのスペックで競う時代は終わりましたよね。何も考えずに手に取って、写真を撮り、SNSにアップして、反応に返信する……そしてゲームやVRで楽しむ……これら一連の体験をストレスなく楽しくできる端末こそが最も優れた製品ということになります。Galaxy S7 edgeはそんな製品のひとつに仕上がっていますよ、間違いなく。でも、それだけじゃiPhoneには勝てない。このような体験イベントはGalaxy S7 edgeの魅力を多くの人にアピールできるでしょうから、どんどんやるべきと思います。ハード面もソフト面も「死角ナシ」と世界から評されているのですから、あとはユーザー体験をどうアピールしていくかが重要なポイントでしょう。
ACCN ハカセ、我が子を見送るような心境なのね……。