進化するスマートフォンの保護ガラス 「紫外線」で貼り付け、曲面ディスプレイにも対応 実際に試してみた:明日から使えるITトリビア(1/2 ページ)

huaweiwearabless 23/10/2022 537

「貼り付けが難しい」「貼るとタッチパネルの感度が落ちる」──傷からスマートフォンのディスプレイを守る保護フィルムや保護ガラスは、その取り扱いが難しいという声も多い。iPhoneをはじめ、最近は側面が丸みを帯びた「ラウンドディスプレイ」を採用するスマートフォンも増え、なかなかユーザーを満足させる商品が少ないようだ。一方で、「紫外線ライト」を使って貼り付けるユニークな商品が一部ユーザーの間でひそかに人気を集めている。実際に買って試してみた。

見慣れない保護ガラスの貼り付け作業シーン

サムスンの「Galaxy」シリーズは、「エッジディスプレイ」と呼ばれるラウンドディスプレイを採用する代表的な製品の1つ。「Galaxy S8/S8+」や、10月に発売した「Galaxy Note8」など、同社のフラグシップモデルは全て両側面が曲面形状になっている。

「Galaxy Note8」

実はAppleの「iPhone 6/6 Plus」以降のモデルも、ディスプレイの側面にラウンド加工が施されており、表面のガラスがわずかに曲がっている。

「iPhone 8」

ディスプレイのラウンド形状は、独特の光沢感や手触り、画面サイズを広げられるといったメリットがある一方、保護フィルムの貼り付けが難しくなる。ラウンド部分でフィルムが浮いてしまったり、保護ガラスとディスプレイの間に隙間が生まれてタッチ感度が落ちたりすることも。

進化するスマートフォンの保護ガラス 「紫外線」で貼り付け、曲面ディスプレイにも対応 実際に試してみた:明日から使えるITトリビア(1/2 ページ)

iPhoneユーザーなら、「買った保護フィルムの横幅が妙に小さかった」という経験があるかもしれない。側面のラウンド形状に保護フィルムを対応させるのが難しく、安価な商品はフィルムのサイズを最小限に留めているからだ。

記者もラウンドディスプレイを採用する「Galaxy S7 edge」を使いはじめたときから同じ悩みを抱えていたが、つい先日、最新モデルのGalaxy Note8に買い換えた際に、とある商品がネット上で話題になっているのを見つけた。貼り付けに「紫外線」を使うというのだ。

韓国Whitestoneが発売する「Dome Glass」は、保護ガラスとディスプレイの間に専用接着剤を流し込み、付属の紫外線ライトを使って接着するユニークな商品。米国、欧州、アジアで特許取得済み。残念ながら日本では未発売で、通販の輸入ショップを利用するしかない。同社によれば日本の代理店と交渉中のようだが、公式Webサイトに記載がなく進展は不明だ。

記者は韓国出張に赴いていた同僚に頼んで入手したほか、日本語ページがある海外通販サイト「MobileFun」でも実際に購入した。価格は日本円で5000円近く、かなり高価だ。

パッケージには保護ガラス本体のほか、スマートフォンを固定するホルダー、ネイル用の紫外線ライト、清掃用のアルコールシートなどが含まれている。

同梱品紫外線ライト本体。ネイル用を流用しているようだ

貼り付け手順を追いながら本商品の特徴を紹介しよう。まずはスマートフォン本体のディスプレイを清掃しつつ固定用の透明なホルダーに装着する。その後、保護ガラスの貼り付けを“寸止め”させるための小さなカバーをホルダー上部に、接着剤をディスプレイの中心に落とすための位置取り用パーツを中央に取り付ける。

透明なホルダーにスマートフォンをセット保護ガラスを貼り付ける前に、“寸止め”させるパーツ接着剤を中心に落とすための固定用パーツ

続いて、接着剤が入ったボトルを中心のパーツに固定し、一気にディスプレイへ落下させる。すると接着剤が円形にとどまる。

接着剤をディスプレイの中心に置いた

ここから少しだけテクニックが要求される。保護ガラスをスマートフォンに合わせて配置しながら、上部に取り付けた“寸止め”用のパーツに引っかける。そのまま固定用ホルダー全体を手前に少しずつ傾けていく。実は固定ホルダーがシーソーのような形状になっており、接着剤を動かせるようになっているのだ。

接着剤が中心に移動したタイミングで、“寸止め”パーツを引き抜き、保護ガラスをディスプレイに落とす。すると接着剤が中心から隅に広がっていき、全体に行き渡る。仕組みがよく考えられており、お見事としか言いようがない。

接着剤と保護ガラスをディスプレイに置いたら、そのまま紫外線ライトをディスプレイの上下で数十秒ずつ照射。さらに固定ホルダーからスマートフォンを取り外し、ガラスのふちから漏れ出た余分な接着剤を拭き取ってから再度紫外線ライトを照射する。

これで貼り付け作業は終了だ。複雑で長い工程に感じられるが、手順をしっかりと確認しながら行えば、そこまで難易度の高い作業ではない。

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