4万円で買える5Gスマホ「HUAWEI P40 lite 5G」は買いか否か?

huaweiwearabless 31/07/2022 681

中国の人気メーカーで、日本でも多くの端末をリリースしている「HUAWEI」。アメリカとの貿易関係の問題から、Googleのサービスをスマホに搭載できないといった課題はあるものの、依然としてコスパの高い製品を販売し、注目を集めている。

そんなHUAWEIが2020年6月に販売を開始した最新スマホ3モデルをご存じだろうか。最新のAI技術を駆使した高いカメラ性能などが話題の「HUAWEI P40 Pro 5G」、2万円台で購入可能の格安モデル「HUAWEI P40 lite E」、そして、約4万円で購入可能ながら、最新の通信規格である5Gに対応した「HUAWEI P40 lite 5G」だ。この記事では、ランク的には真ん中に位置する、HUAWEI P40 lite 5Gを実際に試しながら紹介していこう。

HUAWEI P40 lite 5G実機レビュー

では、早速HUAWEI P40 lite 5Gを実際に試して分かった操作性などを紹介していこう。

まずは本端末のボディについて。これまでにHUAWEIのスマホを持ったことがある、という人はご存じだろうが、HUAWEIスマホはシンプルな黒などのカラーに加え、鮮やかなグラデーションカラーを施した端末を多く販売している。

この端末も例にたがわず、シンプルな「ミッドナイトブラック」に加え、艶やかな深みのある「クラッシュグリーン」と宇宙のような妖しい広がりを感じさせる「スペースシルバー」の3色を展開。今回試したのはスペースシルバーで、シルバーを基調としながら、本体下部に向かうにつれて、鮮やかな赤にグラデーションしていく美しさが印象的だ。本体サイズが大き目ながら、背面が丸みを帯びているため、グリップ感も良好だった。

※スペースシルバー

ディスプレイは約6.5インチと大画面。インカメラは目立ちにくいパンチホール型を採用し、ベゼル(画面の縁)を細くすることで、画面の占有率が約90%とかなり高くなっている。フルHD+対応の「TFT液晶ディスプレイ」というものが採用され、画面の縦横比が約20:9と若干縦長。縦長の端末は、SNSやニュースサイトなどで、より多くの情報を一度に表示できるという特徴があり、大画面でも片手での操作感を損なわないのもポイント。

HUAWEI P40 lite 5Gには、4つのレンズが並ぶAIクアッドカメラが搭載されている。内訳は上から「約800万画素超広角カメラ」「約6400万画素メインカメラ」「約200万画素被写界深度カメラ」「約200万画素マクロカメラ」となっている。

上図は、本端末にて撮影した写真。この日はあいにくの曇り空だったのだが、設定をいじらなくても明るくきれいな写真が撮れた。また、カメラアプリの「その他」から起動できる機能も豊富(下図参照)で、マクロ撮影やテキストの読み込みが可能。高性能といって差し支えない仕上がりだろう。

本端末に搭載されているCPU(スマホの処理性能に関わるチップ)は、HUAWEIが自社開発した「HUAWEI Kirin820 オクタコア」というもの。フラグシップモデルであるHUAWEI P40 Pro 5Gと同じものではないが、かなり高い性能を持ったチップセットだ。

実際に、ネット検索やSNS、動画視聴といった普段スマホで行う動作を一通り行ってみたが、どれも快適に動作した。アプリゲームもサクサクと起動、動作してくれるので、よほどの負荷をかけなければ、ストレスなく使用できるだろう。

4万円で買える5Gスマホ「HUAWEI P40 lite 5G」は買いか否か?

同時に作業を行える容量を示す「メモリ(RAM)」は6GB、データの保存容量である「ストレージ(ROM)」は128GBと、約1年前のハイエンドモデルと同じ程度の大容量を搭載した。NMカードという、HUAWEI独自開発の外部メモリも256GBまで挿入可能なので、容量がいっぱいになってしまう恐れはあまりないだろう。

HUAWEI P40 lite 5Gに搭載されているバッテリー容量は約4000mAh。比較的大きなバッテリーとなっており、価格を考えれば十分に高性能といえるだろう。

試しに、約2時間の映画を、フル充電の状態から視聴してみた。鑑賞後のバッテリー残量は92%で、残り26時間11分の駆動が可能と表記されている。約26時間ずっと動かし続けられるというわけではないだろうが、これだけのバッテリー性能があれば、外出時にモバイルバッテリーを持ち運ぶ必要はないだろう。

また、バッテリー残量が心配という人は、一部機能を制限してバッテリーの消耗を抑える「省電力モード」「ウルトラ省電力モード」を使用すれば、より長時間の駆動が可能なので、そちらも試していただきたい。

※本体下部は左からスピーカー、USB Type-C、イヤホンジャックとなっている。

本体下部には、スピーカー、USB Type-Cのほかにイヤホンジャックが搭載されている。ハイエンドモデルではあまり見かけなくなってしまったが、現在も有線イヤホンを利用しているオーディオファンは多く、そういった人たちにも嬉しい仕様だろう。

生体認証は、顔認証と指紋認証の両方に対応。どちらもスムーズに作動した。近年は、指紋認証センサーがディスプレイに内蔵されたモデルも多く見かけるが、本端末は電源ボタンに内蔵。スマホを起動するのと同時に指紋を読み込み、ホーム画面に移行してくれるのはかなり便利で、ディスプレイ内センサーよりも使い勝手がいいのでは? と思えるほどだった。

※電源ボタンに指紋センサーを内蔵

Googleのサービスが使えないスマホはどこまで運用できる?

約4万円という低価格ながら、最新の通信規格である5Gに対応した本製品。チップセットやカメラの性能も高く、さすがHUAWEIといえる高コスパスマホである点は間違いないが、やはり気になるのはGoogleのサービスが使えないという点。

GmailやGoogleマップといったアプリはダウンロードできず、そもそもAndroid端末でアプリをインストールするための「Google Playストア」に対応していない。アプリは、「AppGallery」というアプリからインストールすることになるが、その数が少ないのもまた事実だ。

しかし、LINEといった日常的に使うアプリにはすでに対応済み、これからより多くのアプリに対応することも見込まれている。Googleのサービスなどには、ブラウザから検索して使用することは可能で、遠回りではあるものの全く使えないというわけではない。

※ブラウザ経由であれば、Googleマップも使用できる。

独自のOSやアプリストアを工夫しながら使い、これから対応していくであろう様々なアプリを楽しみにスマホを運用できる人におすすめの、高コスパスマホといえるだろう。

HUAWEI P40 lite 5Gの詳細スペック

OS: EMUI 10.1 (Android 10ベース)CPU: HUAWEI Kirin820 オクタコア 1×2.36 GHz + 3×2.22 GHz + 4×1.84 GHzメモリ/ストレージ:6GB/128GB外部メモリ/ NMカード(別売)容量256 GB(NMカードは、Nano SIMと同じ大きさのメモリーカードで、microSD カードとは異なります)本体サイズ:幅 約75㎜×縦 約162.3㎜×厚さ 約8.58㎜質量:約189g(バッテリー込み)ディスプレイ: 約6.5インチ TFT、2400×1080ピクセルアウトカメラ:約6400万画素(メイン・F1.8)、約800万画素(超広角・F2.4)、約200万画素(マクロ・F2.4)、約200万画素(被写界深度・F2.4)インカメラ:約1600万画素(F2.0)バッテリー:約4000mAh 一体型(数値は代表値になり、実際のバッテリー容量は製品により、表示と多少異なる場合があります)

【参照】https://consumer.huawei.com/jp/phones/p40-lite-5g/